昨日の午後、前日にもご来店を頂いた女性のお客様が、ご実家のお父様を連れてご来店されました。
なんとお父様は、お嬢様の探される物件を確認するために前夜、岡山から上京されお嬢様のお部屋に1泊されてご来店されたとのこと。
見ていても本当に羨ましい位仲の良い親子でした。
元々、小田急線喜多見駅(東京都世田谷区)から和泉多摩川駅(東京都狛江市)を中心に登戸駅(神奈川県川崎市多摩区)から生田駅(同)を含めてお住まい探しをされていました。 余りに相場や住環境の違う範囲を探されていたので、喜多見駅から和泉多摩川駅に絞って探してはどうかとご提案させていただきました。
このエリアで数ある物件の中から4ヶ所程ピックアップして頂き、物件の内見を行いました。
この時に・・・え?そんなの・・・ と思える出来事が・・・
ある女性専用マンションでの出来事です。 管理会社に内見の予約を入れると「この物件はオーナーが鍵の管理をしていて、オーナー立ち会いの下で内見をすることになっています。現地に着いたらまず弊社にご連絡ください」とのこと。
管理会社に現地到着の連絡を入れてしばらくすると・・・ オーナーと思われる初老の男性が奥の方から歩いてきます。
オーナーは一生懸命な方で・・・ 弊社がお連れした親子に一生懸命物件の説明をされていました。
頃合いをみてオーナー様に「では、お部屋の中を見させてください」と声をかえると「募集中のお部屋は今鍵が空かなくて見られないんだよ、同じ間取りのお部屋なら見られるからね。許可は取ってあるんだよ」とのこと。
「え?どういうこと?」(一瞬意味がわからず心の中で叫んでしまった)
オーナーの後をついて行くと、彼はある部屋の前で止まりドアホンを一回鳴らした。
「え?どういうこと?」(そんな言葉も声にならず思わず飲み込んでしまった)
彼は、ドアホンの応答がないと同時に鍵を開けた。
「え?いいんですか?」(僕とお父様が同時に小声を発してしまった)
「大丈夫、大丈夫、許可を取っているから。 さぁ、入って入って」
お父様とお嬢様は遠慮しがちに、中に入っていったが・・・ 僕は不動産業者として・管理業者としての意識が働き、中に入れなかった・・・ 許可を取ったからとかじゃなく・・・無理、入れません・・・
確かに、弊社の賃貸借契約書条項にも、《解約予告後、次の入居者や物件の下見を希望する者がいたら、事前に借主の承諾があれば入室できる旨》記載がある。
ただし、これは借主の承諾以前に、解約予告後という条件付きだし・・・ 契約条項に記載してあっても今まで弊社では借主にこのような申し入れをしたことは一度もない。
もちろん、消防設備点検等の法定点検や設備維持上必要不可欠な入室に関してはこの限りではないが・・・
不動産経営というもの、昔は箱さえ作れば入居者が回転する時代であったが、今は以前と違い、オーナー自身が積極的に不動産経営に関与しなければならない時代となった。
でも・・・ ここは女性専用マンションです。 女性専用マンションといえば、女性が快適に安心して住める物件というコンセプトを大切にしなければならない。
オーナー様が一生懸命になるのは歓迎すべきことだけど、いくら借主の承諾を得たからと言って・・・
これでは、検討の対象ともならないでしょう・・・。
僕は話しかけてくるオーナー様に愛想笑いを浮かべながら「お客様が気に入ったら、急いで管理会社に申し込みますね」と言い残し、車の中に2人を誘導し、ドアを閉めてからこう伝えた。
「大変申し訳なかったですが、僕は同業者の立場として、玄関から中に入れませんでした。 もし、お二人が今の物件を気に入ったとしても、僕はオススメできません。」
するとお嬢様が「そう言ってくれてホッとしました。私がここへ入居したら同じことが起こるのかと思うとゾッとして・・・」
オーナーの皆様、ご注意を。
今までの経験でいうと、内見中にオーナー様が傍を離れなかったり、熱心に物件を売り込み始めてしまうと・・・ ほとんどの場合、お客様に拒否反応が起こります。 偶然、内見中のお客様と出会ってしまったら、笑顔で挨拶する程度、その方が好感を持たれます。
正直・・・ 今回のパターンはモラルを逸脱していたと言わざるを得ません。
幸いなことに、この親子は、一番最初にご内見された物件とご縁がありました。
お父様もお嬢様も、そして私も、その物件に対して第6感的に、ここだと思っていたことが後で判明しました。
ただ、これも後の3件の内見があったからこそ、間違いなく最初の物件が良い!と判断できたのです。 3人が感じた第6感は現実のものとなりました。
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